幸は目をこすりながら起き上がる。
俺はそっと幸を支えた。
目がだいぶ腫れている。
「私…お父さんが死んじゃって、お母さんも苦しいのに分かってるのに、余計に心配かけるような事しちゃって、本当にごめんね」
里美さんはううんと首を振る。
「私も、まだ乗り越えられてない。お父さんが亡くなって、ずっと。けどね、大切な幸司さんとの宝物が、幸がいたから、この子を私が守らなくちゃって思ったから、あの日から頑張れたのよ。幸がいたから、頑張れたのよ」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…