「千葉…千葉…千葉…これか?」 自転車を押しながら「千葉」の表札を探す。 すると、自分の家の七軒ほど先にそれらしき家を見つけた。 新しく家を作っていた様子はなかったから、家を買い取ったのだろうか。 とりあえずインターホンを押す。 ピンポーン なかなか出ない。 2回目 出てこない。いないのか? 3回目 やっぱりいないのだろうか。 諦めて、プリントはポストに入れようと思うと、ガチャっと音がした。 「どちら様ですか?」