「お前、何で死にたいの?
どう見ても死ぬ理由なんかなさそうだけど」



よく見てみると奴は顔は整っていて
スタイルもいい
イジメなどではなさそうだが






「俺は…死ねないんだ。」



「は?」




「どんなに試しても何故か死ねない
訳が分からなかった






「最初は練炭自殺を試みたが、丁度その部屋に強盗が入ってきて皆が助けに来てしまって失敗したし、電車の線路に飛び降りてもみたがその日は悪天候で電車が止まっていて失敗…
そんなこんなで何度も自殺が失敗している」




「………。」




うわ…多分こいつは…





「多分俺は超強運の幸運体質なんだ!
家は金持ち、顔もいい、成績もトップで、
絶対に不運には巻き込まれない!」



自分で顔いいとか言うなよ腹立つ…


ちょっとイライラしながら話を聞いていた





「そんな人生が嫌になり死のうと思うがなかなか上手くいかない。」




そんな理由で死にたいとか…




「はっ、僕とは真逆だな。僕は自分と関わった奴は必ず死んでいくよ。
自分は死なないってとが、ある意味お前と一緒だけど。」




そう言うと目の前に奴が居た


速っ、いつの間にこっち来たんだ



そう思ってると両肩に手を置かれ
ガッと掴まれた


「なっ、なんだよ…」



「頼む!しばらく一緒に居させてくれ!」


「はぁ?!」


「俺は自殺したいが、何故か全く上手くいかないんだ。だから君の側に居させてくれ!」


真剣な目つきで俺を見てくる










「そんなに死にたきゃ好きにしろ。僕は責任とらないからね。」



「ありがとう!!えっと、君の名前は?」


「斎藤鄙。」



最後のパンの欠片を口に入れ
コーヒー牛乳で流し込んだ




「俺は宮園生一(ミヤゾノ キイチ)だ!
よろしく、鄙。」










こうして何時まで続くか解らない奇妙な友好関係が始まった