「でなきゃ……」

そうやって優しく呟いて、玄関に向かって歩いていく龍の手をもう一度掴んだ

「めぐ………」

嫌だと訴えるように首を左右にふると、また陽気な音が聞こえた

今度のそれはとどまることなく、何回も何回も鳴り響く

ピーンポーンピーンポーン…ピポピポピポッ

いい加減痺れを切らした龍がさっと、私から離れて玄関へ駆けていった