差し出された、お弁当を無視し、二階に戻る。
いつものように学校に向かう支度を済ませ、母親に行ってきますのあいさつもせずに外に出る。
…全て、いつも通りのことだ。
扉の鍵はしめない。
家の敷地外にでて、まもなく、母親が家から飛び出してきた。
「ゆうとぉ!!行ってらっしゃい!」
これでもかというくらいに大声をだして言っている。
周りの人も、少し驚いた顔をして、母親の方を向き、僕に対して言っていることだと知ると、今度は僕の方を向き、クスクスと笑う。
それが嫌で、嫌で、しょうがない。
だが、これもいつも通りのことなので仕方がないと諦めている。


