「あ、新にもう一個聞きたいことあるんだけど」






私を置いてきぼりにしてマンション内へ入ろうとする新を引き止めるように呼びかける






「今度はナニ?」







「私、こないだ悠夜にキスされたみたいなんだけど、どうしたら良いと思う?」







「・・・は?」







「あの、4月の雷の日・・・私が寝てる時に・・・多分」







「へー・・・何それ面白そうだな」







「は?私は全然面白くないんだけど?!」






普段では考えられないほど満面の笑みの新






てか、作り笑顔に近い?







す、素敵な笑顔すぎて気持ち悪いんですけど・・・






「紗羅はどう思ったの?」







「幼なじみなんて・・・恋愛対象じゃないと思ってたし。それは私だけじゃなくて悠夜からしても」







多分真面目に聞いてくれてるであろう新にちゃんと気持ちを伝える







「でも、こーなるとなんていうか・・・悠夜ならいい・・・かな・・・とか思ってる私がいてっっ」






「紗羅」






「え?」