「おかぁぁあさんっ!?!なんで起こしてくれなかったの!!?!」









「なに言ってるの、何度も起こしたわよー?」







バタバタと家中駆け回って準備する私とは正反対に落ち着いて朝食を取るお母さんと妹







「お姉ちゃん五月蝿い」







「由羅が朝からつめたぃぃぃっ」







「そんなことより急いだ方がいいよ?新くんが〝あと5分で来なかったら先行く″って」







パンを加えながら携帯を弄る妹の透山 由羅【とうやま ゆら】が私にタイムリミットを告げる







「ええぇ?!!!新ってば相変わらずスパルタ!!」







「こら、由羅。ご飯食べながら携帯しないの」








「うん。でもお姉ちゃんの代わりに新くんと連絡取らないと」








「うーん、それもそうねぇ?」




由羅の的確な返しに首を傾げるお母さんは相変わらずオットリとしたオーラを醸し出している







「じゃ、お母さん私行くから!」







「あ、紗羅!朝ごはんは!?」






「もお!そんな時間ないよ!!
由羅!連絡ありがとう!!行ってきまあーす!!!」







いつもの制服に袖を通して





毎日持ち歩いてるスクールバッグを手にして





バタンッと玄関を飛び出てダッシュっ!