・・・なんとしてもお姫様だっこは避けたいっっ、恥ずかしいもんっ






そんな私を見てクスっと軽く笑って私の前からいなくなる悠夜







近くの石垣に寄りポーッと人混みや屋台を眺める








「あ・・キャラカステラだぁ」






屋台の列の奥の方にキャラクター型のカステラが売ってますよの垂幕






あのキャラ、悠夜好きなんだよね






私もカステラ食べたいし、買いに行っちゃおうかなっ






すぐそこだし、悠夜が戻って来る前に私も往復できる距離だもんね








そんな確信を持ちその場からサッと離れて、下駄をカランカラン鳴らしながら屋台の場所へ







「ひとっつ下さい!」






屋台のおじちゃんにお金を渡して目的のものと交換してもらう







巾着に入らないから紙袋を手で優しく持って、さて戻ろう!っと思ったところ








「・・・あれ?、」






私、どっちから来たんだっけ・・・??








見渡す限り、人・ひと・ヒト







慌ててその辺を歩いてみるものの








変わらない景色に不安を覚える