リンリンっと暑苦しい夜に響き渡る涼しげな音色







そんな風鈴の音がやけに耳に残る








「悠夜!いつものところ早くいこっ♪」









人混みを掻き分けて進む








毎年恒例地元の花火大会に今年は






離れないように手を繋いで






浴衣の私にスピードを合わせて歩いてくれる悠夜と2人で






結局当日になっても叶わなかった私の願い





新は今日どうしてるのかわからないし








それに今日、新はきっと柏木さんと一緒に来てるんだろうな・・・






こないだ・・・柏木さん、そう言ってたし・・・






そうは勘ずいていても、私なりに考えて幼馴染離れしなければと思っているから、見て見ぬ振りをする








「俺お腹すいた・・・」







「そりゃそーだ!いっぱい買いだめしていつもの花火絶景ポイントへ♪」






きっとこれでいい・・・。






私は悠夜が好きで、






悠夜と付き合ってて








だからこれからも3人なんて










・・・ありえないんだ