「あんた肝心な事が抜けてる。
紗羅がそれでいいと思っていてもあの2人がそうは思ってないかもよ?」
楓がチラッと振り向く視線の先を追うようにして私も一瞬振り向くと
そこには友達と楽しそうに笑い合う新と悠夜
「あの2人ってモテるじゃない?」
「う、うんっ・・・」
そりゃあ、一緒にいれば嫌でも分かる。
一緒にいると聞こえる周りの声
「わぁ〜あの人格好良いっ♡」
「あたし、隣の人の方が優しそうでタイプ♡」
「何年生なんだろうね〜♡彼女とかいるのかな〜?」
なんて・・・。しょっちゅう。
小さい頃から可愛げのあった2人は見る見るうちに整った顔、所謂〝イケメン″という奴に成長した
もちろんそんなイケメンに囲まれて育った私も美女に♡
・・・なーんてことはなくって私だけが平凡的で普通な女の子として成長を遂げた
人生の殆どを同じ時間同じ場所で過ごして来たのにこーまで何故違うのか!
まあ、多分遺伝子の問題なんだけど

