「ほいほい!いってら」







新がいなくなってから、ふぅっと一息ついて壁に寄り掛かる







もう夕方







なんだかんだ楽しんじゃったし、あっという間だったなぁ・・・







心配で来た割にはここまで特に何も無いし








壁に隠れながらもひょこっと2人を覗く









薄暗い水族館内の一角で水槽を眺める2人








「絵になる・・・」







由羅は中3なだけあって、幼さはまだ残るけど比較的美人な顔立ち








だから、あのイケメン悠夜と並んでいても全く違和感がない







ほんと、心配して損したかも・・・









そう思った矢先、館内の角に2人が移動したかと思うと何やら真剣に話す由羅







耳を研ぎ澄ませて由羅声を聞き取ろうとすると聞こえてくる言葉









「あたし、悠夜くんが好きなのっ。私と付き合って・・・?」









「・・・っ」







聞こえてしまった告白・・・







遠目でもわかった。



そう伝える由羅がどれだけ真剣で、どれだけ乙女なのか