言うか言わまいか、どう誤魔化そうか、なんて考えていると玄関のドアがガチャッと開いてトントントンッっと均一な足音が響く








「毎年恒例お誕生日会、今年は豪華だね」





「由羅っ?!」







リビングに顔を出したのは噂をすればと言わんばかり、妹の由羅だった








「どーしたんだ?由羅も悠夜のお祝いか♪?」







きっと冗談半分で言ったであろう新に







「うん、そう。ちょっと悠夜くん借りるね」







と、 淡々と告げ悠夜を連れて家を出て行く由羅







「・・・え」







突然の出来事に、新も驚きを隠せない模様







「由羅って、あんなだったっけか?前からサバサバはしてたけど、今日は磨きが掛かってたな」






「うん・・・由羅は〝あんな″だよ」








悠夜が座っていた椅子が無雑作な状態







2人が通った廊下と玄関をジトッと眺める







凄く嫌な予感がする・・・









そう思う気持ちが振りほどけなくて。