ドキッ



心臓が口から出そうとは、こういう感じなんだ






ゆっくりと振り返る










「湊くん……」








つい今まで考えていた人物の登場に
動揺が隠せない





「茜?どしたの?帰ってくるのが遅いから何かあったかと」



湊くんが近寄ってくる



「そ、湊くんは本当に心配性だなぁ!
のど渇いてたから、此処で飲み干してたの!」




持っていた紙パックをゴミ箱にギュッと押し込んだ




クッキーが湊くんの目に付かないように




誰が捨てたにせよ、クッキーが誰にも見られないように隠した





「?そんなに喉渇いてたのか。
早く戻るよ。もう昼休みも終わりそうだ。」



「う、うん!」






後ろのゴミ箱が気になるが
そのまま湊くんと一緒にそこを後にした