店を出て、朱加と信号待ちをしていた時。
「…あれ、」
朱加がふと、声を上げた。
「どうした?」
「……ねぇ、あれって朱加じゃない?」
「どこだっ?」
“朱加”と言われ、
俺は慌てて朱加を探す。
けれど信号が青に変わって人が動き出し、
なにやらごちゃごちゃしてなにもわからなくなる。
「……あれ、朱加だったよ。
目合ったもん。これ、誤解されたんじゃない?色々」
「……」
色々って、なんだ?
「今だって、アンタたち倦怠ムードでしょ?」
「いや、別に…」
「明日ちゃんと誤解解かないと……っていうか私を巻き込まないでよ」
