キスをお先に、頂きました





「……寒いね、早く、帰りたい」


「うん」





俺はそんな朱加の言葉に頷いた。



でも本当は…もっと朱加と一緒に居たい。




朱加は違うみたいだな。






俺はその時、思ったことを朱加に言ってしまう。





「――…なあ」






朱加は返事をするが、何気ない会話だと思って、



こちらを見ないし、足を止めない。




俺は苦しく顔を歪ませながら言った。