キスをお先に、頂きました




「ごめん。朱加の体温、奪ってる」






遥葵の手を握る私は、どんどん手が冷たくなる。




でもそれも、遥葵の体温だから、構わない。





ごめん。なんて謝りながら笑う遥葵が、



すごく――






「…好き」





恥ずかしくて、遥葵の目は見れない。




でも、見たい。





遥葵のことを好きな気持ちが――…恥ずかしさに勝る。





「……それ、俺が先に言おうとしたんだけど」


「…遅かったね」



「いつも、朱加に先越される」




遥葵は困ったように眉をひそめる。