キスをお先に、頂きました





「家の中、いま誰もいない?
…あ、がっついてるわけじゃないからな」





うん。



恥ずかしそうに頬を掻く遥葵がおかしくて、笑ってしまう。






「うん。お母さんもお父さんも仕事なの」



「クリスマスなのに大変だな」



「…仕事はね、関係ないんだって」



「…そっか」




「あ…、」



「どうした?」





ふと、思い出す。






「私……やだ、パジャマのままだった」






恥ずかしい。



思わずそのまま、出てきてしまった…。




部活着を着ている遥葵の横で、私は寝巻きなんて。







「寝巻き姿の朱加なんて、新鮮で結構いい」







遥葵はそう言って、意地悪に微笑んだ。