◆ ◇ ◆ クリスマスの日はすぐにやってきた。 「今頃、サッカーの試合かなぁ……」 布団の中で丸くなっていた私は、 布団を一旦はぎ、窓の外を見つめた。 空はどんより。曇っている。 雨はかろうじて降っていないけれど、今にもふりそうだ……。 遥葵とはあれからずっと会っていない。 栞菜にも、あの日の真偽は確かめられないまま…。 家の中でさえ凍りつきそうな寒さの中、 とりあえず私はレモンティーを飲んで落ち着くことにする。