栞菜はひとつ首をかしげると、


持っていたカフェモカをすすった。






「……やっぱりそりゃあね、彼氏のいない私でも、
クリスマスは彼氏がいたら過ごしたいと思うもん」



「だよね……」






“クリスマス”って、肌寒い。





街中に温かくてきらびやかなイルミネーションがあっても、



なんだかそれが余計に冷たかったり。







気が付けば、10年も遥葵(ハル)に思いを寄せる私は。




遥葵が好きで、5回告白をして、



いつも玉砕して。




でも最後の5回で、了承してくれて、付き合うことになった。