キスをお先に、頂きました






「…っ、はぁ…はぁっ」






遥葵のバカ!バカ!



もう知らない!!





もう…、私がこノママ家に付けば――遥葵が追いかけてこなければ、




私たち、もう本当におしまいかもしれない。







遥葵がバカなんじゃない。



本当のバカは私だ。






あんなこと、言いたいわけじゃなかった。




なんでこんな風にしか、伝えられない。







そんなことを思いながら私は、全速力で家まで走った。