でも遥葵が口に出したことは――そんなものではなかった。 「……俺たち、やっぱり付き合う必要ないんじゃない?」 「―――え?」 それは、私が最も恐れていた言葉、そのものだった。 寒く悴んだ手が震える。 震えは治めようとしても治まらなくて。 「ど、して?」 冷静なフリをして聞くけれど。 息が苦しくて、心臓がバクバクする。