キスをお先に、頂きました





「うん」




優しく頷いてくれる遥葵。



なにも知らない遥葵。






本当はクリスマス、遥葵に、会いたい。



遥葵の顔を、ほんの少し見たいだけなのに。




私って、執着しすぎかな?








鼻の奥がツンとしたから、


隠すように私は巻いていたマフラーに顔を埋めた。