「き、希づ…………んぐッ」
テーブルの上に上半身を乗っけられるようなかたちで突き飛ばされて、起き上がる間もなく上から被さってきた希鶴にいきなりくちびるを奪われた。
あまりのことにあたしの思考はフリーズする。
そうしてる合間にも、希鶴は何度もあたしにキスをしてきて、舌まであたしのくちびるとくちびるの狭間に押し付けてくる。
ぬるぬるというか、ぬめぬめというか。
……このヘンな感触。なんかめっちゃエロいんですけど……ッ。
「……っちょ、きづ……ッ」
「……ふざけんなよ、アイツ。卒業するときも散々釘刺してやったのに。懲りずにまた手ぇ出そうとしやがって……!!」
目の前の希鶴は怒りの形相で、そのイラ立ちのまままたキスしてこようとするから、手を思いっきり突っ張って、どうにか抵抗を試みる。
「おまえ何拒否ろうとしてんだよ」
「アホかぁ!拒否るに決まってんでしょ!いきなり何するんだよ!」
シタバタ暴れようとすると、テーブルの上に乗ったままの希鶴が使った食器がガチャガチャ派手な音を立てる。落ちて割れそうになるのが気がかりで抵抗するのを止めてしまうと、また希鶴は遠慮なくキスをしてきた。
「……うぁ……ッ……」


