会場には開場10分前ぐらいに着いた。 小さなライブハウスのせいか人がいっぱいいるように見えた。 211番と書かれたチケットを握りしめ、チラチラと広川くんを探した。 『いた』 「え?誰?」 不思議そうな顔をして美由が聞いてきた。 『広川くんと高岡と鴨橋』 三人はあたし達に気がつくと頭を下げてきた。 あたし達も手を振った。 一年間同じクラスでありながら一回も話したことが無かったが、妙に自然だった。