明日はもうテスト。
体育祭が終わったばかりだというのに、本当に早いと思う。

俺はいつものように部仲間と図書館で勉強していた。

「ねぇ、ここどうやるん?」

鈴木が数学の問題集を指さして聞いてきた。

俺だって勉強したいのに…。
でも、バスケの下手な俺にとって、割と分かる勉強を教えずにはいられなかった。

「サンキュー。さすが田中!」

教えると鈴木は嬉しそうに、自分の勉強に戻った。

しょうがないか。この中じゃ、俺だけ理系だし。