『先輩、昨日はすみませんでした。』
二人で自転車を引きながら俺は言った。
「気にしないで。あたしも体育祭の前日なのに断っちゃってなんか気分悪くさせて…。」
千尋先輩は下を向いたままだった。
「でも今日、大ちゃんが普通に話しかけてくれて安心した。」
優しく笑ったのが分かった。
「ギクシャクしたまま応援団解散するのは悲しいしね。」
もう一度伝えなきゃ。
何度フラレてもいいから、千尋先輩には俺の気持ちを伝え続けたかった。
『好きっす。何度フラレてもいいから…、千尋先輩に似合う男になりたいっす。』
静かな夜道に俺の声だけが響いた。
