――――――――グィっ
突然視界がぐるりとまわったので
驚いて私の腕をつかんだ人をみると
「おい。
今何時だと思ってんの」
「…綾都さん。」
そこにたっていたのは綾都さん。
確かに時計は11時をさそうとしている
この辺は居酒屋が多くて
絡まれる事件も多々あった
「雨降ってるし、送るよ」
「えっ!そんな!いいですよ…
そんなの、綾都さんに、迷惑ですし…」
ちょっと嬉しかったんだけど
やっぱり迷惑かなとそう言った
「だーめ」
「えっ」
「お前傘持ってねーし」
さ、さっきまで、みるちゃんとか
言ってた笑顔はいづこへ?!
でも確かにここからだと
家まで帰れない
「…………お願いしますっ。。」
「よろしい。」
ふっと笑って、私の頭にぽんぽんっ
と触れた

