「僕手早くないんだけど」 「えー?今までに何人連れ込んだよー?姉は見てます」 耐えられなくなったのか、あははと声を出して笑い出す佐子さん。 「はぁ…まぁ、それは事実だけど」 あ…、認めちゃうんだ。 て言うか、兄弟なんだ。 「だけど、今はホントに口説いてないよ」 「まぁ、中1だもんね、この子」 そう言った後に、あ、と声を漏らしたのは、佐子さんで。 「あんた中3なんだからあんま変わんないでしょ」 「まぁね」 「え?中3?」 あまりに見えなさすぎて、聞き返してしまった。 高校生に見える。