結局、あたしの前に出てきた飲み物はスクリュードライバー。 チューハイだ。 「あ、の…」 「それ、飲みやすいよ」 さっき会釈を交わした男の人が、声をかけてきた。 「そうなんですか?」 「僕はおすすめだよ」 にっこりと笑った男の人は、優しそうな顔をしていて。 モテるんだろうなぁ、と正直に思った。 「優、なに口説いてんの?」 佐子さんが、男の人に言い放つ。 知り合いなのかな。 「ごめんね、こいつ大人しそうに見えて結構手早いから」 クスクス笑いながら、そう言う佐子さんに、優さんは言い返す。