それからしばらく、あたしは墓石を見つめていた。 龍雅は墓石を見つめているあたしを見つめていた。 「そろそろ、いこっか…」 ゆっくりと墓石から遠ざかるあたしの後ろを龍雅はついてくる。 花を買った花屋を通りすぎて。 学校の屋上についたとき、奈々葉が泣いていた。 「なに?どうしたの?」 「湖亜…っ…」 奈々葉から話を聞く。 内容はこうだ。 奈々葉は廊下を歩いていた。 そしたらある女に話しかけられた。