と入っても、あたしに話しかける人は誰もいない。 …と思っていた。 「久しぶり、だな」 はじめはあたしに話しかけているのではないと思って、なにも答えなかった。 「お前にいってんだけど?」 「は?」 顔をのぞきこまれて、初めて自分に話しかけられているのだと気づく。 しかもその相手は、中野龍雅。 整った顔が、不安そうに歪む。 「どうして…」 「ん?」 「どうしてあたしに話しかけるの?嫌われているのは知っているでしょ?」 あたしは声を荒げて叫んだ。