少し困った顔をして、こちらにやってくる。 「ほら、座りなよ」 あたしが言うと、少し離れたところに座る。 「あいつ誰?」 あたしはうーんと考えて。 「名前知らない」 「は?お前バカなの?名前きかねーでどーすんだよ」 「…聞く暇なかった」 適当ないいわけをするけど、龍雅には全く聞かなくて。 「聞くの忘れてたんだろ?言い訳しなくてもわかってるよ」 「…うん」 なんとなく認めるのが嫌で口ごもる。 「おまえ、名前は?」 「北沢尚(キタザワナオ)」