声なんてもう聴こえない

「ん、…」

 目が覚めると、目の前に汚い革靴があった。

 最悪の、目覚めね…。

 どうやら、スタンガンのようなもので気絶させられたらしかった。

 しかし、スタンガン等高校生の力で手に入るものではない。

 私を見下ろす男たちに違和感を覚えながら、私は体を起こした。当たり前のように、手足は縛られている。

「起きたか」

「ええ、お陰さまで最悪よ」

 体の至るところが痛い。蹴られたか…?

「いやしかし、あんたも惜しいよなぁ」

「は?」

 男は私の顔を