恋空Orange*

ふと気になってずっと見つめていると、不意に目があった。


慌てて少し起きる。


篠原は、ふわっと笑って、ノートの端をとんとん、と指で突いた。


はげつるは相変わらずプリント片手に、


歴史の何たるかを話してて、


生徒を見る様子は一向にない。


はげつるをチラ見したのち、少し身を乗り出して、


篠原のノートを覗き込んだ。


“佐藤先生”


ノートに書き込まれた謎の物体に、


篠原が矢印を引っ張ってそう綴った。


思わず吹きそうになる。


謎の物体っていうか、何か頭つるつるした卵みたいなおっさんみたいな……


なんつーか、不思議の国のアリスにでてくる、


ハンプティダンプティににてる。