始業式と入学式が同日に行われ、今日から2年生になった俺は担任の中尾先生の話を聞くふりをしながら、こっそり小説を読んでいた。
そのときだった。
「えー、早速だが今日からこのクラスに
1人仲間が増える。つまり転入生だ。」
先生の一言で周りが一気にざわつく。
さすがに俺も転入生とやらが気になり、顔を上げた。そのとき、教室のドアがガラッと開き、1人の女子生徒が入ってきた。
俺はその一瞬で全身が凍りついた。
長いまつげ、大きな瞳、白い肌、細くスラっとした四肢、黒く綺麗なミディアムヘアそのすべてに心奪われてしまった。