望月が南西の方角を通り過ぎたという頃、ようやく照姫の涙は乾いてきた。

「すみません、子供のように泣いてしまいました。」

「いいのですよ、照姫様。それにまだ弱冠15ではありませんか。私から見れば幼子のようです。」

「ひどい、主計様。もう大人です。」

「そうかな、ほら、軽くて小さい。」

そう言って、主計は照姫を抱き上げた。

「さあ、もう寝ようか。数刻しか寝れないけれど。」

「はい。」



こうして幸せな新婚生活が始まった。