麻里奈は、ニコニコと笑顔で食事をするさくらを見つめた。 色黒な肌が若々しさを伝えてくる。 (困っていても見ず知らずの人を助けるって、私の世代でもなかなかいないよね。私も見習わないといけないな…。) そのまま、俯いたままの涼子を見つめる。 (高校生の時ってどんな悩みがあるのだろう。私…、お父様に対する悩みしか無かった気がする…。) 深く思っていると、涼子がゆっくりと頭を上げて、そして話し始めた。