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「おはようございまーす。」



大学が終わると、麻里奈はいつものようにバイト先のコンビニに入り、オーナーに挨拶をする。



「麻里奈ちゃん、ちょっと。」



オーナーが目を合わせた途端に、奥の事務所に引っ張っていく。



「ど、どうしたのですか?」



扉を閉め、外から分からないようにすると、オーナーは少し困惑した顔で話し始めた。



「いやぁ、実は、朝、麻里奈ちゃんのお父さんから電話があってね。雨だから、どうせ客少ないだろ?今日は麻里奈働かなくてもいいんじゃないか、早く帰らせてくれ、って。」



「すみません!」



すぐに頭を下げた。



「そんな事言われても、他のバイトも含めてシフトで出勤が決まっていますので困ります、と言ったんだがね…。麻里奈ちゃんの出勤日の朝は必ずと言っていいほど電話がかかって来るの、何とかならないだろうか?」



「ほんっとにすみません。お父様には帰ったらしっかり言っておきますので…。」



そこまで言うと、オーナーの顔色を伺う為に少し目線を上げた。



「私…、クビ、何て事、ないですよね?」



恐る恐る尋ねる。