「その時に見たの。誠也が…。」
(誰が何と言おうと、私は誠也の彼女。)
「他の女子高生と一緒に歩いている所。」
「…。」
誠也は何も話さずじっと涼子の目を見つめている。
(私は、誠也の彼女。)
「そして…、2人で指輪を眺めている所。」
目線を外さず、真っ直ぐ前を向いて思い切って伝えた。
胸の鼓動が激しくなる。
誠也は最後まで話を聞くと、真剣な涼子とは対照的に残念そうな顔を浮かべた。
「そっか、見られたか。」
その反応の答えが分からなかった。
「実はな。」
暫くの沈黙の後、誠也が話し始めた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…