「どこに行っても頭を下げて貰えて、気分転換だけで高級車で色んな所行けたり…。」



「…。」



「麻里奈さんは困る事なんてないですものね。何があっても誰かがすぐに助けてくれますから。」



「さくらちゃん。」



麻里奈もさくらの言葉に苛立ちを覚え始めた。



「前も言ったけど、お父様がお金持ちであって、私は普通の一般市民だって。」



「違いますよ。麻里奈さんは分かってないですよ。」



「分かってるわよ。」



「分かってないです。お金持ちはいいですよね、苦労知らずで。」



「それ以上言ったら、怒るわよ。」



「怒ったらいいじゃないですか!怒ったって、どうせ誰かがすぐに来て助けてくれるでしょうし。」



その言葉を聞いた途端、思い切り麻里奈は右の拳でテーブルを叩きつけた。