あぁ、そっか片岡も私と同じように......... ――痛みを誤魔化そうとしてる 空元気で、誤魔化そうとしてるんだ。 「ありがとう、私を好きになってくれて」 私がそう言うと、彼は切なげに笑った。 あぁ、そっか。 彼も、失恋したんだ。 「さっさと行けよ」とぶっきらぼうに言った彼。 「うん」 私はそれだけ言うと、渡り廊下を後にした。 だけど授業なんて受ける気分にならなくて、校舎裏の小さな花壇まで歩く。 人目につかないし、あそこでちょっとくらい授業サボってもいいよね。