ずっと、キミの隣で



そんなことを考えながらカバンを持って玄関を出る。

さっむ。

玄関を出た瞬間に風がぶわっと吹いてきて、体を縮こませながら急いで助手席に乗り込む。

既に車の中は温まっていて、じんわりと柔らかな温もりに包まれてホッとして息を吐いた。

なつ兄はもう乗っていて、寒そうに肩を震わせた私を見て優しく笑うと言った。


「今日は一段と寒くなるみたいだよ。すーちゃん、ちゃんとマフラーと手袋持ってる?」

「へぇ….。大丈夫、持ってる」


家から学校までは、歩いて20分。

チャリで10分程度。


近い?のかは分からないけれど、冬は少しでも長く寝ていたいし、歩いていくのは寒いから….最近は頻繁になつ兄に送り迎えをしてもらっている。


けれど今日は予定があるみたいで、帰りは迎えに来てもらえない。

こんな寒い日に限って……最悪だ….。