「そっか.....ごめん。用がないならもう出てって。私は大丈夫だから」


ただそれだけ言って、私は布団の中で枕を抱えて蹲った。


気づかなかったら、苦しまずに済んだのに。

なんで気づいてしまったんだろう。

今まで分からなかった気持ちになんで今更......気づくんだ。


ハルカに触れられた頬に、手を添える。


小さく音を立てて閉まったドア。

足音が遠ざかって行く音がして、歯を食い縛る。



泣くな。


泣いたら.....ダメ。


弱すぎじゃん、私。