ぎゅっと目を瞑って、この時間を耐える。


答えなんて、分かっていた。

だってこの時間が.....ハルカの迷いを表している...。


迷うくらいの答えなら、いらない。

悩むくらいの答えなら、聞きたくない。


「お前には.....関係ないだろ」


そっと目を開いたとき、ハルカは薄らと頬を赤く染めて俯いていた。

酷く目に焼き付いた彼の表情。


こんなに苦しいなら.....気づかなければ良かったのに。



初恋は兄で、こんな簡単に失恋して―――――


傷を癒す間もなく.....兄は彼女と結ばれるんだ。



馬鹿げてる。


恋なんて―――――馬鹿げてる。