「そう、だね―――私たちは兄弟だもん」


苦し紛れの言葉。

気づいてしまった想い。


戸惑いと、痛みと、苦しみが.....一度に私を襲った。


ハルカに触れられた頬が、熱を帯びている。

熱い。

熱くて、たまらない。


心臓が


―――――張り裂けそうだ



「ねぇ、ハルカ。ハルカは......好きな人、いるの?」


涙混じりの声。

潤んだ瞳が視界を滲ませる。


いないって、言ってよ。