.....え......。 一瞬が、コマ送りにされているようだった。 ハルカの綺麗な瞳。 黒に近い焦げ茶色のサラサラな髪の毛。 細長くて綺麗な指。 大きな手。 全てがスローモーションのようにゆっくりと目に映る。 なんだろう、すごく ―――――――――胸が、苦しい。 彼の手は私の目尻の涙を優しく拭うと、頬を包むように触れた。 「ほっとけるわけないじゃん。お前、俺の妹なんだから」