「駿河くん…..えーっと……その、ありがと」

「……….何が?」


はい出ました羊飼いー。

お前みたいな小人なんて眼中にねぇんだよ話しかけんなクズ(※勝手な妄想です)みたいな目で私を見るのやめてもらえませんか。



「いや、ノート運ぶの手伝ってくれたじゃん」

「……..俺も今週日直だし」

「あぁ、うん、まぁ……..そうなんだけどね」



そうなんだけど………けど。

本当は、早くあの場から逃げ出したかった。

意味もなく、泣きそうになって……..意味もなく、バカバカしい自分に笑いそうになったから。


今日、初めて知ったんだ。

自分が大切に思っている家族だからこそ……..誰かのものになってしまうのが嫌で、誰かのものになって欲しくなくて。

ハルカに彼女ができたかもしれない、たったそれだけなのになぜかつらくなってしまうって。