「そっか....!良かったぁー.....。ずっと嫌われてるのかと思ってたから....」
彼女が小さくスキップしながらそんなことを言うから、俺は何だか自分の考えていることが馬鹿馬鹿しくなってきて、小さく笑った。
「嫌いじゃないよ、達色のこと」
嫌いじゃない。
今は、そんな遠まわしにしか言えないけど。
俺は絶対、キミの心に入り込んでみせるから。
「好きだよ」
スキップしながら前を行く彼女を見ながら、そっと声に出してみる。
気持ちが、収まらなくなる。
声に出せば、余計に止められなくなる。
――――"スキ"だよ、達色。

