校舎裏の小さな花壇の前に、蹲っている小さな彼女。

元々小さいのに、余計に小さく見えるその背中。


上下に揺れる肩と、彼女の苦しそうな泣き声がどんな状況かを物語っていた。


ゆっくりと彼女のそばまで行く。

.....やっぱり、泣いてる。


「また、泣いてんの?」


俺がこんなこと言ったら、彼女が何て言うか分かってた。


「泣いて、ない....」


強がってるってことも。

ホントは苦しくてつらいってことも。

全部分かってるのに。


「あっそ」


―――うまく言葉にできない