ずっと、キミの隣で



校門を過ぎると、ハルカとは別れて自分のクラスに向かった。

「あ、すももおはよー!」

「おはよ、唯花」


菊池 唯花(きくち ゆいか)。

彼女は肩の上で切り揃えられている黒髪を揺らしながら私に向かって走ってくると、勢いよく抱きついてきた。


「ど、どしたのっ」

「ハルカ先輩彼女いるかも!!」

「……….えぇっ!?」


なぜ抱きついてきたのかはよく分からないけれど、そんな大スクープをどこから手に入れたんだ…..。

っていうか、あのハルカに彼女って…..。


「え、それ誰!?」

「うーん、分かんない。なんか、ハルカ先輩のこと好きな子が、先輩が可愛い女の子と一緒に楽しそうに話してるの見たらしいよ」

「へぇー…..」


なんだかもやっとするのはなんでなんだろ。